概要
内部モデル(世界観)を更新し続ける、能動的な適応・学習・意思決定・創造・鑑賞のアルゴリズム。近藤譲氏の作曲過程と、自由エネルギー原理とシステム論から「創作活動は作者自身の世界観を更新し得る」という発想を得て、経験学習モデルやOODAループといった概念を「スケール不変で様々な文脈で用いることができる枠組み」として抽象度を高くした独自概念。内容的には別に新しくも何ともない。
参考
- 自由エネルギー原理 - Wikipedia [↗]
- 経験学習とは?経験学習モデルや経験学習のための具体的手法などについて解説 - JMAM [↗]
- David Kolbによって提唱された学習モデルで、経験、反省、抽象化、実験のサイクルからなる。
- OODAループ - Wikipedia [↗]
- John Boydによって提唱された意思決定モデルで、Observe(観察)、Orient(理解・適応)、Decide(意思決定)、Act(行動)のループからなる。サイクルではなくループであることも重要なようで、よく比較されるPDCAサイクルが一方向に循環するのに対し、OODAループは「環状である」というだけで、任意の段階からスタートしたり、状況に応じて戻ったり進んだりという柔軟性を持つ。
- 近藤譲 - Wikipedia [↗]
- 氏の説明する作曲プロセスは、まず一つの音が思い浮かぶのを待ち、二つ目の音を「なぜその音が適切か」を考えた上で置き、置かれた二つの音を聴いて三つ目を置き、三つの音を聴いて四つ目を置き、というフィードバックループそのもの。制作中の作者は常に、作品からのフィードバックを受けている。
フェーズ
- 基本的なループ: 入力→検討→予測→出力→入力…
- 入力/Input: 観察、経験、知覚された情報。
- 検討/Modeling: 情報の解釈、統合、自身の内部モデル(世界観)を更新するかどうかの検討。OODAループにおける「Orient」同様、ここが最も重要。
- 予測/Anticipation: 未来・未知の情報に対する予測、想像、対策の立案、意思決定など。
- 出力/Output: 行動、操作。
- 入力から検討へ=知覚的推論/探索: 入力された情報を受け取り、内部モデルと照合する。
- 検討から予測へ=フィードフォワード: 内部モデルに基づき、次の展開を予期する。
- 予測から出力へ=能動的推論/利用: 予期を実現するため、または予期誤差を最小化するために世界へ働きかける。
- 出力から入力へ=フィードバック: 出力の結果、世界の変化を次の入力として取り込む。
graph TD;
入力-->検討;
検討-->予測;
予測-->出力;
出力-->入力;